こんなに変わる!「tokyo grapher OPF550-L」と「OPF650-L」の効果を比較してみました。

tokyo grapher「OPF550-L」と「OPF650-L」を手に入れました。
このところ、SNSなどで写真を眺めていると幻想的な雰囲気の写真に目が留まることがありました。
#「OPF550-L」を使って撮影した写真が投稿されているinstagramの投稿を見る
#「OPF650-L」を使って撮影した写真が投稿されているinstagramの投稿を見る
そのたび、OPF 550-LやOPF 650Lというキーワードを目にして気になっていましたが、良いなぁと思う雰囲気の写真は決まってこのフィルターを使っているという神秘体験が続いたため、運命を感じて遂に手に入れてしまいました。

比較するほど販売サイトがないため、公式サイトで購入しました。
フィルター径62mmは、どちらも8,400円(税込)でした。
タイミングよく出品されればお買い得に手に入るのはメルカリです。
OPF550-L のメルカリでの検索結果はこちら
OPF650-L のメルカリでの検索結果はこちら


フィルター径にもよりますが、OPF550-Lは4,000円から、OPF650-Lも4,000円から、過去出品があります。
出品されるとすぐ売れてしまうと思いますので、検索条件を保存したうえで通知オンにしておくと出品に気づきやすいですよ!
tokyo grapher「OPF550-L」と「OPF650-L」を使って撮影してみました!
解かりやすいよう、順光から逆光まで、それぞれのシチュエーションで比較したいと思います。
また、日中と夕暮れ時でどのように写りが変化するのかも確認してみました。

撮影に使用した機材は、富士フイルムX-T4に、XF23mm F1.4 Rを付けてみました。
XF23mm F1.4 Rのフィルター径は62mm、OPF550-LとOPF650-Lもフィルター径62mmで揃えて、その他のレンズへはステップアップリングとステップダウンリングを使うことで共用しています。
順光のシチュエーション
絞り: F8.0
シャッタースピード: 1/50秒
ISO感度 : ISO160
焦点距離 : 23mm
レンズ: XF23mm F1.4 R
晴天の夏日、ちょうどお昼どきの公園です。
太陽がほぼ真上の順光では、主にフィルター自体の色味の違いがよく解かる画像となりました。
どちらも弱めのソフトフィルターのようなコントラスト低下の効果を感じます。
絞り: F2.8
シャッタースピード: 1/250秒
ISO感度 : ISO160
焦点距離 : 23mm
レンズ: XF23mm F1.4 R
OPF550-Lは、夏の緑と空の青さをより強調させ、イキイキとした雰囲気になります。
OPF650-Lは、オレンジ掛かった色味が独特の雰囲気を創り出しました。
絞り: F1.4
シャッタースピード: 1/1400秒
ISO感度 : ISO160
焦点距離 : 23mm
レンズ: XF23mm F1.4 R
この作例では、OPF650-Lのほうが暗部が持ち上がって柔らかい雰囲気ですね。
光の入り方で拡散の仕方も大きく変化するので、いろいろ試してみるとおもしろいかもしれません。
逆光のシチュエーション
さて、構図を大きく上に振って、意図的に太陽を入れてみました。
絞り: F8.0
シャッタースピード: 1/140秒
ISO感度 : ISO160
焦点距離 : 23mm
レンズ: XF23mm F1.4 R
強い光が入ると、オッと思うほど解かりやすい効果が出ます。
光が大きく拡散して暗部に回り込み、全体的にシルキーな雰囲気に変わります。
オールドレンズで盛大にフレアを出したような趣で個人的には大好きです(笑)
F9まで絞って撮影しましたが、光芒も大きく柔らかくなっていますね。
絞り: F4.0
シャッタースピード: 1/1250秒
ISO感度 : ISO160
焦点距離 : 23mm
レンズ: XF23mm F1.4 R
すこし極端ですが、太陽そのものを入れてみました。
光の拡散具合、また暗部の持ち上がりと色味が顕著に出ました。
ゴーストの出方も違いますね。
絞り: F8.0
シャッタースピード: 1/240秒
ISO感度 : ISO160
焦点距離 : 23mm
レンズ: XF23mm F1.4 R
さて、日が傾いた頃に違う公園にやってきました。
これまで通り、カメラを三脚に据えて同一設定にして撮影開始。
絞り: F9.0
シャッタースピード: 1/110秒
ISO感度 : ISO160
焦点距離 : 23mm
レンズ: XF23mm F1.4 R
敢えてゴーストを入れてみたところ、より特徴的な写真になりました。
公式サイトでの説明通り、アンバーな色味が夕焼けにばっちりはまって、夕暮れ時の逆光は、まさにOPF650-Lの本領発揮といったところですね。
スナップ写真で使ってみました!
最後に、OPF550-Lを持ち出して撮影したスナップ写真を。

春の雰囲気が柔らかく表現されました。

フィルムのような少し緑がかった色味が印象的です。
うまいこと逆光を狙えなかったのですが、光を入れるとよりその特徴が発揮できます。

子どもの写真は柔らかい表現がマッチして特にオススメです!
実際に使ってみてわかった「OPF550-L」と「OPF650-L」の違いとは?
実際に使ってみて感じた違いをざっくりとまとめると、以下の表のようになります。
OPF550-L | OPF650-L | |
---|---|---|
色の特性 | ブルーまたはグリーン寄り 若干のイエローが入る | アンバーやオレンジ寄り |
強い光が入ったときの拡散 | 普通 | 強め |
ソフト効果 | 弱め | 弱め |
OPF550-LもOPF650-Lもどちらもとても素敵で、ファインダーを覗くとワクワクするようなフィルターです。
購入前はどちらにしようかなと悩みましたが、シーンに応じてどちらも使いたい。
悩んでいる時間で仕事を頑張って、購入してしまいましょう(笑)
たくさん外に持ち出して、悩んでいる時間を撮影に使うときっと幸せになれるはず!
付けたり外したりしていると、落としそうになってヒヤッとすることがありますし、どちらもソフト効果は強くないので、常用レンズとして付けっぱなしでもいいと思います。
普段の景色が素敵に変化して、おもしろいですよ!
「OPF550-L」はどんな人におすすめ?
オールドレンズのようなマットで柔らかい写真を撮りたい方にオススメです!
OPF550-Lは、緑をより瑞々しく、空をより青く、全体的に青みがかった空気感に変えてくれます。
個人的には、多少のイエローが入っているせいか懐かしさを覚える描写になるのが印象的でした。
うまく使いこなせば、惜しまれながら販売終了となった富士フイルムのフィルム「PRO400H」のような写真が撮れそうで今から楽しみです。
#「PRO400H」で撮影した写真が投稿されているinstagramの投稿を見る
光の入れ方やホワイトバランスを調整することで汎用性高く使えますので、本当に迷ったらまずはOPF550-Lを手に入れてみるのが良いかもしれません。
「OPF650-L」はどんな人におすすめ?
沈みゆく夕暮れはもちろん、ちょっとセンチメンタルな写真を撮りたい方にぴったりです!
OPF650-Lは、アンバーな色を印象的に引き立たせてくれます。
特に夕暮れどきの空の色や、オレンジに染まった風景をより強調させ、コントラストが弱まった柔らかいマットな情景に簡単に変えてくれます。
「OPF550-L」「OPF650-L」とは?
tokyo grapherは、1938年創業のレンズフィルターメーカーであるコゾフィルタースのブランドです。
OPF 550-LとOPF 650-Lは、RAW現像やレタッチなどのデジタル処理ではなく、あくまで光学的な処理で独特の柔らかい空気感や質感を演出することができるのが特徴です。

どちらもいわゆる一種のソフトフィルターなのですが、実際には想像以上に性格が異なります。
逆光時は特に光を拡散することでエモーショナルな表現が期待できますが、解像感は維持されます。
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